• 2018-09-04

「ケミストリー」について

「ケミストリー」について

「ケミストリー」について 1024 576 Magicdesk | The Transcreation Company
William_Fettes

数年前、大みそかの早朝にお風呂に入っていたらなぜだか「Chemistry」について考えが浮かんできたので書いておこうと思います。といってもJ-Popの「ケミストリー」のことではないのでお気をつけください。

20年以上も前のことニューヨークで英語を勉強していたころ「Chemistry=化学」という言葉に「相性」という意味があることを教えられました。「オレ、あいつとはどうも話が合わないんだよね」「それって相性の問題でしょ」というような場合、“It’s just a matter of chemistry”という感じで使われていました。

それから20年以上がたち先日、中学の化学の教科書を読む機会がありまして「合金」というものを学びました。

ある物質に別の物質を化合させると元の物質が固くなったり曲がりやすくなったりするというのです。これを読んで人間にもこういうことはあるな~と、そのとき、思ったのです。

 私はどちらかというと優柔不断で判断の遅い人間なのですがある友人といっしょだとものすごく意志堅固で判断力のある人格になれます。(客観的にどうかは別にして…)これは私と彼との Chemistryがいい感じに働いてるせいではないでしょうか。

「私」という元素に「彼」という別の元素を加えると「私」の性質が変化して別の「私」が生まれるのです。これはまあ仕事上の話ですが恋愛でもしこうした Chemistry が働くような相性をもつカップルは幸せですね。
「Chemistry=化学」はあるものとあるものをかけ合わせて金を創り出そうとした錬金術から発達したのだと聞いたことがありますが、もし「人」と「人」をかけ合わせてかけがえのない別の人格=金が、できあがるのであればこれもまた錬金術といえるでしょう。
そうなったときにはChemistry(相性)は、Alchemy(錬金術)となるのです。

宗教や哲学などはいわばそうした alchemy のための教科書なのではないかと数年前の大みそかの早朝のお風呂で思った次第です。